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快適な宿が意外とすぐに。(カサブランカ)

カサブランカの駅(2つあるうちの1つ)は、安宿街から遠い。

タクシーで向かおうとするのだが、まずはタクシーの客引きとの交渉になってしまう。メーターで行ってくれないのだ。さすがに都会は旅行者も多いし、お互いの競争も激しいのだろうか。

しつこい客引きの声を振り切って、通りに出て自分でタクシーを止める。ケイコちゃんとヤングも乗り込んで、シェラトンホテルに向かってもらう。初乗り運賃がフェズよりも高く、ケイコちゃんと顔を見合わせてしまったが、メーターだし大丈夫だろうと元気に出発する。

シェラトンホテルは大きくて、立派。ちょっと泊まってしまいたいな〜とも思う。旅に出る前には、年に1回くらいは良い宿に泊まろうと話していた。しかし、未だにそんなこともないままだ。
5つ星ホテルに1泊するくらいなら、中級ホテルに数泊、もしくはしばらくの間安宿のランクを上げたほうが快適に思えてしまう。どこかでは勇気を持って泊まってみたい。

シェラトンから南に向かい、目星をつけていた1軒目の安宿にあたってみる。交渉の末、値段は納得するものとなった。3人部屋で150DH(約2,100円)、清潔だし、コンセント、洗面台、ベランダ、テーブルもある。シャワーも温水だし、なかなか設備が良い。床がタイル張りで、ちゃんと掃除されているのも嬉しい。そのまま座ってしまうこともできるし。

最近はちょっとだけお金を追加して、最安値よりは良い宿に泊まっている。ヨーロッパを旅した影響で、金銭感覚がずれている性かとも思うが、暑さ以外はとても快適に過ごせていて、こういうのも居心地が良いなぁと思う。

●ビールのある町。(カサブランカ)

タンジェを初めとして、どの町でもビールは売られていた。
しかしどこも値段が高いし、売っている場所も限られている。闇で買って部屋で静かに飲むという場合もある。ちょっとそれでは気持ちよく飲めない。

ここカサブランカでは、ホテルの周り中がバー街なのだ。
しかも、ちょっと歩くとビール屋さんまでがあるというのだ。

素敵な場所だ。
免税店で買いこんだお酒もとうに無くなり、とても寂しい思いをしているのだ。

ダイちゃんもここに来れたら喜んだろうに・・・。

ちなみにバーの前には、体格の良いガードマンや金属探知機を持ったガードマンまで普通にいる。警察も歩いていたりするので、もしかしたら治安の悪い地区なのだろうか。近くにはシェラトンホテルもあるのだけれど。

●ルイトくんと再会!!(カサブランカ)

ヘレナハウスで出会ったルイトくん、そしてチャリダーの晃士くんがモロッコにいるとはメールで知っていた。
しかし、意外と会わないものだ。当たり前だよなぁ・・・、モロッコといったて広いんだから。

しかししかし、カサブランカの宿の名前をメールに入れておいたら、なんとっ!
ルイトくんがホテルの前に座っているではないか!?そんな場所にいるなんて考えもしないからビックリだ。とりあえず、酒好きのルイトくんであるから・・・一緒にビールなどを買いに行くに決まっている。

(カサブランカで良かったぁ〜。)
って、感じ。カサブランカではスーパーや酒屋で簡単にビールが買えるのがありがたい。しかも、ルイトくんと出会うのがそういう場所だなんて、計画的な出会いか!?(笑)

ビールとウォッカを買い込み部屋に戻る。そして、雑談に花が咲き始める頃。
「あれっ、もう無いや。」
さすがに早い。2人で飲み始めたウォッカは30分も持たずになくなってしまった。
ああ〜、ヘレナは懐かしい場所の1つだ!!

お酒も安くて、酒飲みがいて、皆でワイワイと遊ぶのはドミトリーの醍醐味だろう。
夜も遅くなり、翌日の予定があるルイトくんは去っていった。またどこかで会えるだろうか。ルイトくんの今後の予定は、エジプトからの南下らしい。スーダン、エチオピアは大変そうだが頑張って欲しい。

●ハッサン二世モスク。(カサブランカ)

とにかく大きかった!!

なんと、ミナレットの高さは200mだと言う。
世界最大級の宗教建築だそうだ。

カサブランカで興味があったのは、このハッサン二世モスクだけだったのだが、予想以上に凄くて「来て良かったぁ〜」って感じだ。カサブランカはつまらないと言う話を聞いていた。けれど、駅で出迎えた客引きのタクシー運転手以外は、人がとても優しいし接しやすい。幾分物価は高いようだけれど、それも都会だから仕方がないか。

とにかく大きい。

モスクの広場中央に辿り着いた時、ちょうどその時に、アザーンが始まった。これから祈りの時間なのだ。そして、同時にライトも点灯される。

夜のライトアップ、レーザー光線が走り、その先はメッカ。かっこいい。モスクはモロッコ人の憩いの場と化しているようで、お祈り時間以外にも人はたくさんいる。
ハッサン二世モスクからは海も見える。遠くに見える灯台からは、明るい光が飛んでいる。その先には若者が集うマイアミビーチと言う場所があるらしい。本当に素敵な光景だ。

片言の英語を話せる兄弟が話しかけてくる。
自己紹介だけをして、お互いの名前を繰り返して、笑顔で去って行く子供たち。
笑顔を見せてくれる家族連れ。お祈りに向かう人たちも多い。

途中、ケイコちゃんが見つからなくなったけれど、海を見に行っていたのだった。その後はヤングが分からなくなり、広い場所にたくさんの人がいる場所だけに迷子になりやすいのだった。

行きはメディナを通ってセンター2000というショッピングセンターを見ながら行った。帰りはタクシーで真っ直ぐに帰って来た。ビール屋さんが何時に閉まるか分からなかったけれど、7DH(約100円)で買えると聞いていた。ビールをバーで買うと、12DHくらいするので是非ビール屋に間に合いたかった。
しかし!!
タクシーで帰ったにもかかわらず間に合わなかった。残念。
今日も仕方なく、ヤングとそれぞれ1本だけ買って帰る。ビール屋さんがやっていたら2〜3本くらいは買いたいのに・・・。


●ケイコちゃんの預金通帳を作って。(カサブランカ)

いろいろあって、ケイコちゃんの預金通帳を作った(笑)。

ケイコちゃんのお金が40万円も私の口座に入ってしまっている。ケイコちゃんとケイコちゃんの親の間との意思相通ミスというか手違いなのだが、ちょっと金額が大きいだけに大変だ。

旅の途中では残高照会をすぐにしたり、記帳することもできない。だから、ちゃんと為替レートを確認して(ほぼ)間違いないようにお金を渡さないとならない。為替レートを間違えて私が損をするのも、得をするのも嫌だし。
こんなことをするなんて考えもしなかった。
ちなみにケイコちゃんは、カードの磁気が壊れてお金が下ろせなくなってしまったのだ。それとほぼ同時にお金を盗まれるという災難にもであっている。

ダイちゃんの口座に振り込まれていたらどうなっていたのだろうなぁ・・・。
ともかくケイコちゃんの帰りの便が決まるまで、ケイコちゃんとは一緒にいることになる。ケイコちゃんが大金を下ろして持ち歩くのも危なすぎるので。今、ケイコちゃんはカサブランカ発の航空券を調べているようだけれど、ここから飛ぶことになるのかなぁ・・・。

それにしても、1人でいる時にお金が下ろせなくなったら本当に困る。
そういう時のためにも、トラベラーズチェックや現金の予備を持っておくことは必要なんだなぁ。私もちゃんと気をつけないと。

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ミニコラム

++ビール++

カサブランカで、モロッコに来て初めて酒屋を発見!!
シェラトンホテル近くの安宿からすぐに歩いていける距離。地元の人に聞けば教えてくれる。

ビールがなんと7DH(約100円)で売られている。ありがたい。

コレくらいの値段なら飲み安い。









●ハッサン二世モスク内部へ。(カサブランカ)

昨夜ハッサン二世モスクを訪れた時には、既に拝観時間を過ぎていた。
あんなに大きいモスク、中に入りたい。そんな思いで、再びモスクを訪れる。
内部を見学するには、グループツアーに参加しなくてはならない。
最後のグループは、14時出発だと言う。私たちは、相変わらずギリギリに動く。13時半過ぎ、ようやく出発の機運へ。そして、タクシーを捕まえて急ぐ。運転手は珍しく少しだけ英語を話せる。ナカナカ気さくで、面白かった。

タクシーを降りて、走るようにしてモスクに近づく。
どこが入口かも分かっていないので、とにかく急いで探すしかない。
人だかりは見当たらないので、日曜日でもあるし今日は休みかなと思った頃にケイコちゃんが入口を見つけた。ちょうど今、並んでいた人たちが一斉にチケットを買いに行ったらしい。私たちも急がねば!!

3人とも学生料金でチケットを買う。学生は半額になるので、とても助かる(笑)。英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語のツアーを選べので、私たちはもちろん英語を選択する。まだ日本語がないところが、モロッコを訪れる日本人の少なさを物語っている。もちろん日本人はあちこちにいるけれど、他のポピュラーな国では日本語ガイドもいたりするので、モロッコはそれほど多くはないということ。

とにかく巨大で驚いた。
モスクはどこでもそうだけれど、カサブランカでも大きな部屋が1つあるだけ。全ての入口はただ1つの礼拝場所へ通じる。

壁や天井、ガラス、全てが精巧な作り。
中空に浮いた木造の礼拝所は、国王などVIPの専用ルームだろうか。これもまた精巧な彫り物で出来ており、色も鮮やか。専用の入口があるようで、そこからエスカレータで上に上がるようになっている。
う〜ん、さすがに凄い。

もう本当にこの大きさばかりは言葉では伝えきれない。
室内でサッカーが出来そうなほど大きいモスクなのだ・・・。

地下のハマムなども凄かった。
高い入場料だったけれど、満足の1時間だった。


●マイアミビーチへ。(カサブランカ)

ハッサン二世モスクに満足し、一服してから次の行動を開始する。

ヤングはメディナによって帰る。
私とケイコちゃんはタクシーで、ビーチのあるアイン・ディアブ地区に向かう。そこにはマイアミビーチやタヒチビーチといったいくつものビーチがあり、お金持ち層も含め若者などがたくさんいるのだ。

マクドナルドでシェイクを飲んでのんびりして、ビーチに下りようとしたけれど、ビーチに下りる道がない。高級アスレチッククラブやプールなどがお店を連ねていて、入場料を払わないと越えて行く隙間も無いのだ。1軒だけ入場料を聞いたところ、なんと100ディラハム(約1,400円)だという。すぐに諦めてしまった。

それでもなんとか1軒、映画館の後ろの方に廃墟のような建物があって、そこからはビーチに出られそうだった。しかし、そこには犬が2匹もいた。1匹はすぐに吼えて怖いけれど、つながれてはいる。もう1匹は静かなんだけれど、つながれていない。果たして無事に通れるのか!?

ケイコちゃんと真剣に悩んだ。
「狂犬病の注射打ってる?」
「ううん・・・。」
「じゃぁしょうがない。オレが行くか・・・。」
とか言っちゃってさ(笑)。

廃墟(ではなかったのだろう)の中から大きな犬を連れたガードマンみたいな人まで出てきてしまった。

結局、ビーチには入れたし、きれいな夕陽が見れて良かった。
暗くなってからは灯台の光が海から上る水蒸気に反射して、虹のライトが見えてちょっと良かった。

最後にまたマクドナルドに寄り、シェイクを飲む。本当にウマい。

帰りのタクシー(バスは混んでいたのですぐに諦めた)は、ハッサン二世モスク前から長い地下道に入り、まるで首都高速を走っているような不思議な近未来都市感だった。

ちなみに、当然ながら(?)犬の場所を越えなくてもビーチに出ることは可能だった。もっと灯台に近いビーチの端の方には、お店はなかったのだ。
でも、犬のところを越えたことで、ちょっとした冒険ができて楽しかった。

●駐在員さん。(カサブランカ)

ケイコちゃんが突然日本人を連れてきた。

なんでも、その日本人が手元に持っているユーロ分だけ、ケイコちゃんのディラハムと交換してくれるらしい。そんな親切な申し出を、偶然にも旅行代理店に居合わせた日本人が申し出てくれたのだ。

モロッコでは、銀行やホテルでもユーロなどを買うことは出来ないようだ。おそらく闇でなら買えるだろうけれど、レートも悪そう。そんなわけでモロッコでユーロを買うのは諦めて、一緒にスペインに行ってATMからユーロで下ろそうと話していた。ケイコちゃんも、手元にディラハム以外の現金があれば1人になっても安心なので、換えられるだけを早めに変えた方が良い。

親切な申し出を喜んで受けることにして、ケイコちゃんのお金をATMから下ろす。親切な申し出をしてくれたのは、日本企業の駐在員さんだった。会社から派遣されている日本人は1人だけとのことで、遣り甲斐がありそうだなぁと思った。こんなに暑い中でもスーツを着ていて、日本の社会人は凄いな、と素直に思い出す。

駐在員さんがユーロを取りに部屋に行くことになり、私たちもご一緒させてもらう。
う〜ん、やはり凄い部屋!!大きいしTVに日本語放送は入っているし、パソコンもインターネットにつながれている。いいなぁ〜、うらやましいなぁ〜、って旅行者と比較してもしょうがないのだけれど。
奥さんもいるとのことで、年始頃に一時帰国するらしい。その際には、奥さんも一緒にモロッコに戻ってくることができるらしく、とても楽しみなようだ。それでも数週間したら奥さんは日本に戻ってしまうらしいのだけれど・・・。

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ミニコラム

++ルイトくん++

ハンガリーのヘレナハウスで一緒にお酒を飲んだルイト(類人)くんと再会。

モロッコに来た時から、ずっと近くにいたと知っていたけれどすれ違いで会えなかったのだ。

今回は私が泊まる宿をメールしておいたので、宿の前に座って待っていてくれたのだ。

今回も一緒にお酒を飲んで別れた。

同じ時期にヘレナハウスで出会ったチャリダーも、モロッコにいたのに会えなかったのは残念だ・・・。

 

●マラケシュはどんなもんか?(カサブランカ-マラケシュ)

カサブランカでは、私以外はいろいろと動き回っていた。

ケイコちゃんは忙しく帰国便などを調べまわっていたし、ヤングは南米行きのチケットを調べていた。
ヤングは結局、ヨーロッパから飛んだ方が安いということになったらしい。ケイコちゃんはカイロ経由で帰るか、ヨーロッパに戻って帰るかまだ悩んでいるようだ。それに、ケイコちゃんは帰国する前に持っているお金をユーロかドルなどに両替しないとならない。モロッコの通過ディラハムを持って日本に帰っても、両替も出来ないだろうし。

まぁ4泊の間に、それぞれの答えが出たらしい。

マラケシュに向かう日、CTMバスターミナルに午後に行ったところ既に日中のバスは満席だった。はぁ〜、やはり今回もいい加減差が裏目に出ている。ホテルとCTMはすぐ近くなのだから、チケットを前もって買っておくとかしても良さそうなものだが・・・。でも、皆、何時に準備が出来るかわからないからなぁ・・・。

仕方がないので電車にする。
電車なら満席で売り切れとか言うこともないし、それなりに快適に向かえるだろう。初めから電車でも良かったのだけれど、駅まではタクシーなどで行かなくてはならない。それが面倒でまずはバスに挑戦したのだ。

駅には電車が出発する時間に到着した。やはりモロッコの電車は遅れているので、余裕で乗り込むことができる。モロッコの電車は時間に正確だなんて誰が言ったんだろう??ガイドブックにもそう書いてあるけれど、時間に余裕がない人が、時刻表を信じて乗ってしまったら飛行機に間に合わないとかいうことにもなりそう。

混んでいてなかなか座れなかったが、エアコンの効いた車両で何とか席を確保した。エアコンが効いているとは言っても、混んでいるので暑いことは暑い。景色も荒野が続くばかりで面白くないし、まだかなぁ〜とか思っているうちにようやく電車はマラケシュ駅に滑り込んだのだった。

マラケシュは暑い。
まずはその印象。カサブランカは涼しかっただけにフェズ以来の暑さが身体にこたえる。なかなか捕まらないタクシーを何とか止めて、交渉する。言い値は高かったが、少し体調の悪かったケイコちゃんが「もういいや」と乗り込む。
タクシーはすぐにフナ広場まで到着し、ホテル探しなのだ。

●大変な宿探し。(マラケシュ)

この宿は満室。
あっちの宿は良い部屋がない。
こっちの宿も満室。

だいたい、窓のない部屋になんて泊まりたくない。この暑い気候で、夜に風も全くないなど「眠らなくても良い」と言っているようなものだ。
コンセントのない部屋も多い。こんなに旅行者が多い場所だけれど、とにかく部屋の質が悪い。カサブランカやフェズなどでは満足していただけに、マラケシュの宿探しではガッカリだ。

手分けして20軒以上も見てまわり、ようやく宿を決める。屋上の部屋で暑そうだけれど、窓もあってコンセントもある。そんなに長居をすることもないだろうし、とりあえず疲れてしまい妥協した感じだ。

やはり宿は暑くて仕方がない。私たちの部屋だけでなく、全てが暑いようで夜は屋上で寝ている人が10人どころではない。私とヤングも部屋前の床(屋上の一部)で寝る。ケイコちゃんも部屋入口すぐのところで床に寝てしまう。う〜ん、こんなに皆が屋上で寝てしまうなら部屋のベッドは不要だなぁ・・・(笑)。

暑いことは暑いのだけれど、この宿に決めて良かった。
屋上に1つだけある部屋で屋上の隅っこなので、専用の屋上スペースがあること。屋上で食べられるタジンが凄くおいしいこと。水などもお店と同じ料金で売ってくれるし、従業員も親切だった。

マラケシュ全体で部屋の質がもう少し良ければ、もっと居心地が良くなりそうだけれどなぁ・・・。

●暑くて観光できないけれど。(マラケシュ)

暑い。
今日も45度とか言っている。本当に暑い。毎日45度を越えたりと、人間が住む世界とは思えない。

風が熱風のようだし動くとクラクラするので、だらぁ〜としている以外何もない。私だけでなく、ヤングもケイコちゃんも、他の旅行者も、モロッコ人ですら余り動かなくなってしまっている。
本当の暑さってこんなものだったよあぁ・・・、以前に訪れた暑い地域のことを思い出すけれど、モロッコのこの暑さも異常だ。なんでも今年は特に暑いらしい。

暑さに対応して過ごそうとすると、夕方以降に活動開始となる。フナ広場も夕方以降に人が集まり、深夜1時ころに終了となる。これがモロッコ人タイムなのだろう。
夕方6時に閉まってしまう見所が多いので、日陰を通って行けるであろうベン・ユーセフ・マドラサを目指すことにする。
とても伝統あるマドラサのようで1956年まで、実際に学校として600年ほども使われていたらしい。マグレブ諸国のマドラサの中でも特に大きく、イスラム建築として最高傑作と言われていると聞き、行かずにはいられないのだ。

適当に歩いていたらマドラサにちゃんと辿り着いたのだが、マラケシュのモロッコ人はとても親切に感じる。ガイド風のしつこい人にも出会わないし、多くの人がとても親切。こんなに大観光地なのに、とても不思議だ。モロッコなのになぁ・・・(笑)。
マドラサは思ったほど大きくないけれど、とにかくきれいだ。裏側の寄宿舎的な部分は、どうも安宿を想像してしまって感動はイマイチないが、ここで真剣に勉強していたのかと思うと価値があるような気もしてくる。

内部の泉、そしてそれを囲む美しい広場を見ると、他に見るものはない。マドラサは狭いのに、宮殿などよりも高い入場料を取るのはなぜだろう。

●エル・バディ宮殿跡にギリギリ辿り着き。(マラケシュ)

マドラサも見たので、翌日の夕方にはエル・バディ宮殿跡を目指す。
途中で、マラケシュで1番美しいといわれる門「アグノウ門」を見たりしながら行くつもりだ。

ガイドブックを見ながら行ったのだが、古いためか地図がイマイチ。広い敷地が書かれているのに、入口がどこか書いていないなんてふざけている。ガイドブックなんてそんなものなのだけれど、いつも思う「情報はともかく、地図だけはなるべく正確であって欲しい」と。

見つからなかったのでアグノウ門は後回しにする。サアード朝のお墓は、入口だけ覗く。たいしたこともなさそうなので、パスして宮殿跡に向かう。もう閉まる時間も近いので興味ある宮殿跡だけ見に行くのだ。

人に聞きながら、なんとかエル・バディ宮殿に辿り着く。
ガイドもいるようだけれど、時間もないし1人で急ぐように見学して回る。

城壁以外は遺跡のように、跡が残っているだけだ。
客室の跡や、様々な遺構を見て、もう終わった気になりかけていた。そこに影から人が現れてきた。そちらにも見学できる場所があると気付き、急いで行って見る。地下に掘られたたくさんの部屋や通路があるのだった。まだ日中だと言うのに中は本当に暗い。怖い思いをしながらも進む。こんな中で誰かに突然襲われたら最悪だなぁ・・・、そんなことを考えるが観光ポイントの中でそんなことはないのだろう。

城壁の上にたくさんいる大きな鳥がとても印象的だった。
夕陽と城壁、そして鳥は映える。

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ミニコラム

++タジン++

メディナホテルのタジンはおいしい。昼頃だと、注文を取ってから野菜を買いに行ったりとかないいい加減な感じだけれど。

野菜タジン
 25DH(1人分)
 25DH(1人分)

魚、鶏肉、牛肉タジン
 25DH(1人分)
 25DH(1人分)

 

●マラケシュの醍醐味!?フナ広場。(マラケシュ)

夜になるとフナ広場に人々が集う。

フナ広場は広い。野球場よりも広そうだ。
とにかくその大きい広場で、いくつもの人垣ができる。

オレンジジュース屋台がたくさんある。
不思議だ。何十台もオレンジジュース屋台を出しても儲かるのだろうか。本当に過当競争。どうせなら、半分の屋台だけにして1週間交代にした方が効率的ではないだろうか。1日あたりの売り上げはおそらく倍近くになるだろうし。そんなにうまくはいかないのかなぁ・・・?

食べ物屋台もたくさんある。
ケバブ、シーフード、揚げ物、パン類。どこもそんなに高くはないので、気軽に入れる。煙をモクモクと上げながら肉を焼いているのは壮観だ。広場の上は、肉を焼く煙で凄い。遠くから、ホテルからでも見えるほどだ。

夜に涼しくなると大道芸も盛り上がってくる。
広場では楽器の演奏や歌なども聴ける。人垣が凄い場所もあれば、全くお客のいない場所もある。いつも人が集まる演奏者と、そうでない演奏者がいるのだろうか。そんなに差があるのかどうか分からないが、かなり素朴な演奏ばかりだ。
占いをしている人もいれば、ヘナを書いている女性もいる。
さらには、広場でボクシングをやっている人たちまでいる。
まさに何でもあり。注意を引いて、人を楽しませることができればそれでOKなのだ。凄い勢いがある。



日本人のディジュリドゥ奏者がフナ広場を訪れて、演奏したことがあるらしい。次第に人が増え、演奏者も増え、ジャム演奏のようになったとても良い音ができたらしく、CDにして売られているとか・・・。

ただし、フナ広場では少し人垣を覗いているだけで、すぐにお金の徴収に来る。
1枚適当に写真を撮っただけで、すぐにお金の徴収者が来る。

ちょっと面倒くさい観光地なのだけれど、マラケシュはフナ広場が1番なのだ。

●砂漠へ行こうかな?(マラケシュ-ワルザザート)

3人で砂漠の入口の町ワルザザートを目指すことにする。

マラケシュに着く前までは、砂漠の村マーミドを直接目指そうと思っていた。しかし、マラケシュからマーミドまでの12時間は遠い。そんなわけで、砂漠に行くかどうかは置いておいて、ともかくワルザザートを目指すことにする。ワルザザートの街にもカスパがあり、周辺には世界遺産でもある見所が点在している。砂漠は以前に見たこともあるし、むしろそちらの方が面白いかもしれない。

バスのチケットを買いに行ったところ、翌日のワルザザート行きは朝7時半と夕方5時半だと言う。午前便の方が良いけれど、ちょっと早すぎる。それにヤングは午後便が良いと言っている。ケイコちゃんも午前便が良いと言っていたけれど・・・、とりあえず2人でジャンケンして決める。

ああぁ、負けてしまった。

チケットを買った後はスーパーマーケットに行き、ビールやお酒を買う。本当に大きいスーパーなのでラーメンも売られているし、とにかく必要なものは揃う。カサブランカにもあったチェーン店で全国展開している大きな会社らしい。もしかしたらヨーロッパ系の会社なのだろうか。

バスは遅れて出発し「火星のような」と形容される、ガランとした礫砂漠に突入する。砂や泥、岩ばかりの荒野の向こうに何も生えていない山がそびえている。
でも、すぐに車窓は暗くなり、オートアトラス山脈越えの素晴らしいという噂の景色は少ししか見ることができないのだった。

バスは夜中になってワルザザートに到着。
私たちよりも1本前のCTMバスが事故にあったようで、私たちの乗ったバスも数回停まったりした。そちらに乗っていたら、待つのも大変だし、私たちよりも到着が遅くなるようだ。下手をしたら怪我をしてしまったかもしれないし、チケットが買えなくて本当に良かった。

快適なホテルもすぐに見つかり、気持ちよく横になって休むのだった。

●タウリルトのカスパ、そして。(ワルザザート)

ワルザザートの見所は郊外に多いが、シェルタリング・スカイの撮影に使われたカスパも歩いていける距離にあるらしい。ザゴラ行きのバスやマラケシュ行きのバスの時間を調べる前に、是非とも見ておかねば。

とは言いつつも起きてご飯を食べ、暑い時間はなるべく外出しないようにしてしまう。マラケシュに比べるとまだ涼しいが、それでも外は40度を越えているのだ。
スーパーの前に温度計が付いていて、いつでも温度が目に入ってくる。余計に熱く感じるときもあるけれど、30度とか出ているのを見るとホッとして、ああぁ〜感覚がおかしくなっているなぁ〜とか思ってしまう。

ともかく3時も越え、出発。
バスターミナルに行ったもののシエスタ(?)なのか人がいない。
観光局を訪れ、いろいろ聞こうとしたものの細かい数字や時間は分からない。
やはりカスパに行くしかない。カスパは街から1.5kmほどの場所にある。そこまで見所はなく、ひたすら歩くのみだ。

おっ、見えてきた!!
外観は予想通り。でも、土壁で平らに固められ、いくつもの小さな窓がこちらを覗いている姿は趣がある。今までに見たどのカスパよりも大きくて、砦や要塞のイメージだ。
子供がまとわりついてきてお金をねだるのは、いかにも観光地と言う感じで嫌だがそれも仕方ない。

入口前になにやらステージを作っている。
やたらと絨毯も敷かれていて、なぞな雰囲気。

「これ、何ですか?」
「音楽フェスティバルだよ。」
「今日?」
「今夜と明日。」

ケイコちゃんとヤングは、もう観る気満々になっている。まぁでも夜の話なのでカスパに入る。入場料を取られたものの、ちょっといい加減な管理である。ばれないように気をつければ払わないで済んだのかも・・・たったの10ディラハムの話しなのだけれど。

外観に比べて中はイマイチだった。
マラケシュで見たマドラサの寄宿舎部分と同様に、どうも安宿を感じてしまう。安宿って、そんな感じなんだよな。牢獄と似ているような気もするし。

目的のカスパは観終わったものの、どうもパッとしない。
近くにタラマスラというカスパがあるらしいので、そちらに向かって見る。もう遅いし、日が暮れて帰ってこれるか不安はありつつも行ってみる。ケイコちゃんと一緒にお店で道を聞き、1人でその指示に従ったのだが、コレが間違いだった。道などないのだ。

あぜ道と、ただの荒地、川の跡、背の高い草のジャングル、そんな場所を目的地に向かってただひたすら歩くだけなのだ。かきわけ、方向を確かめて進むなんて、私は一体何をしているのかと途中で考えてもしまった。
しかも、次第に周囲は暗くなってくる。もちろん街灯などどこにもないし、私もライトなど持っていない。道が見えれば良いけれど・・・。

引き返そうとも思ったものの、半分以上も進んでいるのが分かっているので、どうしても辿り着きたくなってしまう。負けず嫌いと言うか、中途半端が嫌いと言うか、そういう性格が出ているのだろう。

もう本当に真っ暗になって、ようやくタラマスラに到着した。
見えていた丘に登ってみる。
登ってみるとは一言で書ける。が、実際に暗闇で、乾いて砂や土がずるずると滑る地面で急坂を登るのはしんどい。でも、ここまで来たのだからと意味付けに必死になる!?
確かにワルザザートの夜景はきれいだった。でも、残念ながら岡上に残る遺跡はたいしたことがなかった。ただの小さな砦というか、見張り台だったのだろう。

登ったものの今度は降りるのが大変だ。登る時はどうにでもなるものだが、降りる場合には、より慎重にならないとならない。足をひねりそうになりつつも、何回も足を滑らしつつも、ようやく道路に下りた時にはかなりホッとした。
カスパを覗いて、それから真っ暗闇を帰ることになったのだが、途中で2回ほど真っ暗闇の中ですれ違ったモロッコ人の自転車とバイクは恐ろしかった。誰も助けてくれる者のいない暗闇の怖さを久しぶりに感じた。
暗闇になると分かっていながら出かけるものじゃないなぁ・・・。

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ミニコラム

++服装++

街の人の服装が良い。相変わらずフード付きの長いワンピースのようなジュラバも着られているのだけれど、ここではさらに暑さに対応した服が着られている。

さらに南のマリやモーリタニアなどの影響でできた服らしい。
モロッコでも、南の方に行くと西アフリカを感じられるのだ。

 

●ワルザザートの街。

泊まった宿のすぐ近くにスーパーがある。
これはありがたい。ワルザザートの印象もグッと良くなってしまう(笑)。モロッコには確かに大きなスーパーチェーン店があるのだと実感できる。
そんなに大きな街でもないので、安食堂も見当たらない。サンドウィッチ屋さんはあるのだけれど、いつもそればかりでは・・・。
またパスタやラーメンの自炊生活だ。

街自体に特に見所があるわけでもない。
ただし、人はとても優しい。特にツアー勧誘があるわけでもなく、親切なばかりが目立つ。マラケシュがとても暑かったのに比べると、ワルザザートは幾分涼しい。暑い夜だと眠れなくなり、床や屋上で寝始める私には本当に嬉しい。
屋上で3人ゴロゴロし、星空を眺める。
満月はマラケシュで見てしまったけれど、まだ十分に(?)満月に近い。そんなわけで満足して、みんな楽しくなる。
スーパーが近いと言うことは、お酒も自由に買える。モロッコでは、最初のうちは酒屋やスーパーになかなか出会わなかったので、お酒を飲めることも喜びになる。

●砂漠を見に。(ワルザザート-マーミド)

モロッコの南部までやって来た。
しかも、今は砂漠の入口のワルザザート、やはりもう少し足を伸ばしてマーミド(マハミド)まで行き、モロッコを満腹に感じてヨーロッパに戻りたい。
もうヨーロッパの夏も終わる。寒くなるまでには、もうそんなに余裕の時間はない。

朝5時にCTMバスターミナルに行きザゴラ行きのバスを待つ。

捕まったのは混んで座る場所もない民営バスだった。エアコンもないし、睡眠不足でもあり、最悪の状態。
でも睡眠不足で思考が遅くなっているためか、やめようと決断する前には乗り込んで今っている。

ケイコちゃんはフロントガラスの目の前の余裕のある場所に座る。
ヤングは子供2人だけが座っていて余裕のある席に滑り込み。
私は通路に座り込む。
もうこれ以上乗る人のスペースのないくらいに混雑している。

バスは順調に進み、岩だらけの荒野が続く山を越える。大きな岩ばかりの場所だけれど、ところどころに薄くなった緑が見える。その辺が秋冬のチベットとは違う。
山を越えると左側にオアシスが続く自然豊かな道になる。オアシスの喜びって、こういう時には格別だろう。歩きなどで時間がかかれば、しばらく緑を見ていなければ、なおさらだ。

バスはそのままザゴラの街に滑り込む。
予想外に大きな街で、いかにも普通の街っぽい。ワルザザートよりは小さいのだろうけれど、メインストリートだけを見るとそうも変わらない。
居心地が良さそうであれば、ザゴラに滞在することも考えていたけれど、その場でマーミドまで足を伸ばすと決める。

ケイコちゃんはこの街を軽く見て周り、夕方にはワルザザートに戻ると言っている。
私とヤングだけでマーミドに行くことにする。民営バス停では、午後になるまで最低でも3時間以上暑さの中で待たなければならない。思い切ってグランタクシーに乗るのも良いし、CTMバスターミナル方面に行ってみる。

グランタクシーだが、キツキツ満席の6人乗が集まると出発になる。乗合タクシー、もしくはミニバスと言った方が分かりやすいかも。
私たちが着いた時、ちょうど6人が集まったところのようで次のタクシーがいつ出発するか分からない。待つのは嫌なので、グランタクシーをチャーターし、6人分の料金を払い出発する。グランタクシーなら、バスのように停まったりもないし速度も速いし、快適に到着することは間違いない。

ザゴラの街を離れるとすぐに砂丘が見えてくる。
久しぶりに見る砂丘にワクワクしながら、マーミドはどんな場所なのだろうと期待してしまう。軽く丘を越え、砂の世界に入っていく。マーミド近辺は一般の日本人がイメージする「砂漠」ではないけれど、砂だらけの世界であることには間違いない。
ちなみに砂漠と言っても、一般には礫砂漠や土砂漠のような場所が多い。それはサハラ砂漠といえども同じで、すでにワルザザート辺りから砂漠に足を踏み入れてはいた。それがようやく砂の砂漠にやってきたということなのだ。

グランタクシーは快調に走り、マーミドのホテルの前に到着した。これがタクシーの便利さだ。暑い中で、バスターミナルから遠くまで歩かなくて良いと言うのは、とて〜もありがたい。

●暑さにやられて。(マーミド)

1軒目のサハラホテルが安くなったので、2軒目も見ずに宿を決めてしまう。
「良い部屋」とは言えないけれど、25DHと安いし、コンセントも付いている。睡眠不足でもあり、とりあえず休みたい。

シャワーを浴びて横になり、さて休憩・・・?
暑すぎて眠れない。従業員に砂漠ツアーの説明をしてもらう。街の様子を見て、砂漠を見たくなったらツアーに参加しようと思っている。ただし、ツアーに参加するなら60kmほど離れた大砂丘まで行かないと意味が薄いという気がする。砂漠には何回か行っているし砂丘も見ている。キャメルサファリもしたことがあるし、ツアーで特に求めたいものは(私の勝手な気分的に)「サハラ砂漠で大砂丘を見る」ということに限られてしまうのだ。

暑さにやられる中、とにかくシャワーとゴロゴロを繰り返しながらツアーを考える。

ヤングと宿の周辺を散歩しに行ってみる。
この街だけでもモロッコに満足して、ヨーロッパに戻る気になるかもしれない。砂漠よりもモロッコの端っこに来たかっただけのような気さえする。
なんでマーミドまでやってきたんだっけ。暑い。暑すぎる・・・。

街のスークは砂の上にあるし、砂丘の少し向こうに見えている。
砂だけでなく、多少の岩や植物もあるかもしれない。それでも雰囲気はある。すぐ近くにある小さめの砂丘に行ってみる。

適当に写真を撮り、もう満足してしまい宿に戻る。
暑い為か食欲も減っている。1日で大き目のパン3/4と魚の缶詰、キュウリを少し食べただけ。今までは暑くても食欲がなくなることはなかったので、ちょっと自分でも変に思う。体調が悪いのかな・・・。

まだまだ夕方になっても暑い。
ゴザを敷き、横になりながら騒がしい鳥のさえずりを聞く。緑が少ないので、ホテルの中庭にある木もとても貴重なのだろう。本当にうるさいばかりに鳥が集まり、大変な鳴き声になっている。

ああぁ〜、もういいや明日の朝にはワルザザートに戻ろう。

その日の夜は余りに暑くベッドでは寝られなかった。
かといって外に出ても、砂の混じった風が吹いている。しかも、部屋は1階だし、門に鍵もかかっていない敷地内には誰でも入ってこれる。そう考えると落ちついて眠ることができない。

ベッドと外を往復し、やがて朝が近づいてくる。
ああぁ・・・、また今日も眠たいけれどもう出発の時間だ。

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ミニコラム

++マーミドの宿++

ガイドブックに2軒の宿が載っていたけれど、その2軒はまさに目立つ場所にある。

この2軒を紹介してしまうと言うのことに納得。

どちらも特に大きい宿ではなく、部屋数も10はないくらい。
他にも宿はいくつか見かけたけれど、この程度で需要が満たされてしまう町なのだ。

 

●帰り道も偶然に。(マーミド-ワルザザート)

マーミド発マラケシュ行のバスに乗り込む。
出発は7時。今日も朝が早い。

ホテルの従業員も来ていない。この街の朝は遅いのだろうか。
バスターミナルには人は余り集まっていない。途中でどんどん人が乗ってくるのだろう。

宿の従業員から、ワルザザート行きは50ディラハム位と聞いていた。
「ワルザザートまでいくら?」
「70ディラハム。」
「えっ?50じゃないの??」
「70ディラハム。」
高い気がするので、後からやってくるヤングを待って聞いてみる。
躊躇なく買うことになり、今度は荷物を預ける段になる。
「10ディラハム。」
もしかしたらバスの運賃も正規のものかもしれないし、荷物代も正規のものかもしれない。でも、高い気がするのだ。
(外国人だから高い料金を取ろうとしているのか?)
「5ディラハムでしょう?」
「10ディラハム。」
「いつも荷物代は5ディラハム以下なのに、なぜ10ディラハムなの?」
幾度かのやり取りがあって、彼は私たちのワルザザート行きのチケットの値段を調べた。そうすると諦めてバスの運転手のところに行って相談している。
よく分からないけれど、荷物代はその後請求されないですんだ。果たしてバス代が外国人料金だったからか、それとも面倒な外国人に関わるのをやめただけか・・・。

バスは砂漠を走りザゴラの町に到着する。
ここでまた乗降があり、しばらく休憩となる。

「ケイコちゃ〜ん。」
ケイコちゃんの声らしきものが聞こえてきたので、そちらを向くとケイコちゃんがフラフラと座席を探している。
昨日中にはワルザザートに戻ると言っていたけれど、最終便に乗り遅れてしまったらしい。ケイコちゃんらしいのだ。

そうして3人は行きも帰りも同じバスに乗って、ワルザザートに戻るのだった。オアシスルートとのことで、脇に緑を見ながらの道が続く。

しかし・・・降ろされた先は民営バスターミナル。
街からは遠い。もう少し街に近い場所で降ろしてくれれば良いのに、さらにプチタクシーに乗るお金も掛かってしまった。

ホテルは前回に泊まっていた場所。
同じ部屋が空いていて、交渉もなしで同じ条件で泊まる。
いやぁ〜、知っている場所と言うのはラクでいいなぁ〜。

●雨で街が冷やされて。(ワルザザート)

メイン通りの1本隣には、広場や商店街がつながっている。
さらにその隣には、もっとアフリカを感じるような商店街がある。久々の雨が降って大喜びし、ジャンベ(太鼓)を持ち出して叩き、踊り始める。

インターネットカフェなどでも、喜んで外に走り出してしまう人もいる。
雨は本当に、喜びの雨なのだ。アフリカにいるんだなぁ〜、乾燥した砂漠にいるんだなぁ〜、なんて感じて嬉しい。
雨が降り出して喜ぶって、南国では多そうだ。その気持ちが、ずっと暑いところにいると分かる。気候は現地人も旅人にも関わりなく襲い掛かってくる。やはり旅を考える時、関わりのある自然、関わりのある人と違う「関わり方」になってしまうんだ・・・。

大雨で道路は川のように音を立てて流れている。
大地が一瞬のうちに冷やされたのか、インターネットカフェを出る頃には先ほどまでの暑さが嘘かのように冷気が漂っている。近くの銀行の温度計表示も一気に20度までに下がっている。35度を越える温度から一気に温度が下がったので本当に寒く感じる。
日本でも夏に打ち水をしようという日があったりするし、私も暑い日はホテルの部屋の床に水をまくこともある。こんな風にもっと効果が大きいと助かるのに・・・。今の時期の(いつも?)モロッコは湿度が低いというのも、一気に温度が下がった理由だろうか。

●隣のおばさんのはみ出し。(ワルザザート-マラケシュ)

3人とも窓際の席に座った。
よって、隣の席はモロッコ人になる。

おばさんが座ってきた。
(なんか狭く感じるな・・・。)
すぐにおばさんが席でもぞもぞして窮屈感がなくなった。
しかし、しばらくすると・・・。
おぼさんのお尻がはみ出して、私の席の方に侵食してきているのだ。CTMのバスで、しかもリクライニングして、快適に眠ろうとしていたのにこんなところにも罠が!?

太っていて私の場所に攻めてくるだけでなく、足癖も悪い。
私が寝ようとしているのに、足が私の方にぶつかったりする。向こうも寝ようとして足を動かす時に、私の方まで足を動かすのだ。さらに寝てからも足を広げようとする。まったく最悪。これがかわいい女性とかだったら気分も違うのだろうけれど・・・(笑)。

マラケシュに着くまで、そのおばさんの態度が改められることはなかった。

●マラケシュ再び。

マラケシュに戻ると、まずはタンジェ行きのバス・電車の時刻表を確認する。この作業を抜いてしまうと、移動当日に面倒なことになる。「ちゃんとしなくちゃならない」と、いい加減に皆が実感しているのだ。

それぞれ1人旅も長いし、できないはずはない。つい気が緩むのを抑えて、真っ直ぐに確認に行く。その結果、思った以上に本数は少ないし、結構混んでいることが分かった。

その日の夜行でタンジェ、もしくはカサブランカに向かおうという話しもあったが、その時点ではヤングもケイコちゃんも行く気はないようだ。
出発前までは違う雰囲気だった。私はマラケシュまで行ければ満足だと思っていて、ヤングはカサブランカやタンジェまで行く気があった。いつの間にか私とヤングの気持ちが入れ違い、どうしようかと悩む。

1人でカサブランカまで行っても良いのだが、どこかでケイコちゃんと待ち合わせなくてはならないと思うと、たいした意味もなさそう。
それに、皆でいた方が楽しいに決まっているので、心を曲げてマラケシュの町に向かうことにする。

さて、そうなると面倒なのが部屋探し。
どうしようかと思ったが、2人とも前回の宿が気に入っているらしい。確かにあの部屋はコンセントもあったし、屋上だし、とても快適だった。・・・暑すぎたのは気候だから仕方がないだろう。

「部屋はありますかぁ〜?」
「3人で300ディラハム。」
「もっと安い部屋は?」
「200の部屋がある。」
「・・・以前に泊まった屋上の部屋は空いてないか?」
「・・・空いてる。」
やはり高い部屋からお客を埋めていこうとするのだろう。それが幸いして、1番安い部屋、しかも目的の部屋が空いていた。
自分たちの荷物を運び込み、まずは・・・の行動に移る。そう、前回滞在していた時には、この部屋のベッドにはダニがいたのだ。いたというよりは、私たちがフェズから連れて来てしまったのかもしれないが。

殺虫剤をシューッとまく。
ヤングは殺虫剤などは嫌いなので、トイレに行っているうちにやってしまう。これでダニが死滅してくれれば良いのだが。もっとも、私は前回のマラケシュ滞在で一晩もベッドを使っていない。それを考えれば、ダニなどいてもいなくても私には関係ないのだが・・・。でも、ケイコちゃんとヤングがたくさん刺されたかわいそうだものね。

結局、その夜の私も部屋の外で寝た。
ワルザザートの雨が降った日、おそらくマラケシュも含めた一帯で雨が降ったのだろうか。とにかく、以前の滞在に比べると涼しく感じる。

それにもかかわらず外で寝たのは、いくつかの理由がある。
扉を開けっ放しで寝ようとするとヤングが寒かったこと。
ダニの近くで寝たくないこと。
ベッドが2つしかないのでヤングと一緒だが、ヤングの足が動き回って落ち着かないこと。

そんなこんなで外で寝たのだが、月を見ながら寝る安心した夜は、以前のマラケシュとは比べられないくらいに快適だった。

●クシェット(寝台)でタンジェに快適移動!!(マラケシュ-タンジェ)

バスは時間がかかる。
電車の方がバスよりも安いらしい。

それが確認できたので、電車で行く方向で考える。電車であればトイレにも自由に行けるし、便利なのに決まっている。

そこで考える点がある。

モロッコに来た際には、1等寝台に乗ってみたかった。モロッコのガイドブックにも「質が高い」と書かれているし、ヨーロッパにいたら1番高い席(1等寝台)に乗ることもないだろう。
でも少し高い。

マラケシュ-タンジェ
2等 190DH
1等 290DH
クシェット 350DH

これだけの差であれば、是非クシェットに乗ろうと思う。
でも、ケイコちゃんやヤングはどうするのだろうか。ちょっと1番良い方法を考えてみようと思ったが無駄だった。

「もうモロッコには十分いた。」
そう思っている私は、1日でも早くタンジェに着いてスペインのアルヘシラスに向かいたい。そうすると寝台でタンジェに向かい、朝元気に起きて、そのままスペインに向かうのが良い気がするのだ。

私がクシェットで行くと宣言すると、ケイコちゃんもそれについてくることにする。私の考えでは、少し値段は高いけれど、ラクさは買うものと思っている。そう説明し、ケイコちゃんも納得したようで一緒の寝台チケットを買うことになった。
そもそもケイコちゃんは普段からタクシーやバスを優先的に使う。身体を大切にすると一言で言っても、随分といろいろな考え方があるのだ。
私は時間の長い電車や長距離バスにお金をかける。しかし、ケイコちゃんは時間の長い移動ではなく、直接的に駅まで歩かないとならないかどうか、などの直接的なことばかりを考えていたのだ。

マラケシュでの時間も無為に流れ、ネットカフェでのメールチェックやメディナ散策のみに時間を費やす。

駅に行ってチケットを買う。
ケイコちゃんは一緒に行くことになり、その分のチケットも購入する。ヤングは節約で2等で行くので直前でも買える。普段のケイコちゃんならクシェットではないかもしれないけれど、帰国間近と言うこともありいつもしないことにチャレンジのようだ。実際に車内に入った時にも、わぁ〜わぁ〜と楽しそうだったので安心した。

時間になって駅に向かった。
出発まで30分以上あるが、驚いたことに電車は既に待っている。今回は私とケイコちゃんは寝台チケットなので、眠る場所は確保されている。なので、急ぐ必要はないが、ヤングの席を確保しなくてはならない。ヤングと共に急いで電車に向かった。

おおっ、さすがモロッコも中国のように考えている!!
クシェット車両は、1番歩かなくて済む場所に停車されていたのだ。わざわざこの場所にクシェットの車両を停めたのだと思うと価値を感じる(笑)。しかし、その後が良くない。
車両に乗り込もうとしたら、いちいちチェックがある。しかも、順番にベッドまで案内しているのだ。時間がかかって仕方がない。一緒に着いた1等の乗客も、2等の乗客も、既に皆乗車している。しかし、1番高いお金を払ったクシェットの乗客だけプラットフォームで待たされている。こんなバカなことをするのがモロッコ人なのだ。なにかサービスを勘違いしている。不要なサービスよりも、もっと実際的なことに力を注いで欲しいものだ。

何とか待たされたものの乗車することができた。
車両は、4人毎のコンパートメント形式だ。上下2段のベッドが左右に並んでいる。洗濯されたシーツと薄い毛布が置かれている。枕と枕カバーもあるが、用度品はそれだけ。でも、スペースは広いし荷物を置く場所にも余裕がある。それだけで満足。エアコンもちゃんと調節できるし。
トイレには紙が用意されているばかりでなく、エアタオルも付いている。クシェットの乗客以外は車両に入って来られないように、専用の乗務員が居るのも凄い。

ケイコちゃんと遊びながら快適にタンジェに向かうのだった。

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左: 屋台で食べた食事。主に揚げ物が多い。
右: ヴェジタブル・クスクス(私は余り好きではないけれど、食感が面白い)。


左: とてもおいしかった。チキン・タジン(入れ物がトラディッショナルではない)。
右: モロッコ中のどこでも見かけるモロカン・サラダ、スープ。なかなかイケル。


屋台で食べた食事。これで60円くらい。辛いソースがおいしかった。

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