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【ニア洞窟】

ニア洞窟は、全長数キロメートルにも渡る巨大な洞窟で、数万年前の遺構や壁画なども残されている。

高さは100mほどもあり幅もそれ以上にある。巨大な空間で、洞窟と言うよりは地下世界と言った方がより理解しやすい。真っ暗に続く洞窟内では、現在でもツバメの巣の採取をする人たちがいる。ロープ1本に身を任せ、数十m以上も登り、天井部にへばりついて命がけで作業する姿を見るだけでも訪れる価値がある。とても危険な作業だが、一攫千金を目指して職につく者は絶えないらしい。

さらに山の中にある世界遺産に登録された洞窟が有名であるためか、訪れる旅行者は比較的少ない。
近くの町ミリ(109キロ)やビントゥル(131キロ)から日帰りで訪れるのが一般的だが、宿泊施設もあり手ごろな料金で自然の中にあるバンガローなどに滞在できる。


熱帯雨林のジャングルを、よく整備された木道に沿って歩くと洞窟に辿り着く。熱帯雨林の豊かな自然野中に忽然と現れる巨大な洞窟は神秘的ですらある。そこに残された遺跡などを見ると、こうした巨大な洞窟には人々だけでなく多くの動物もいたのだろうかなど様々な夢が膨らむ。

また、国立公園内にはイバン族のロングハウスもあり、トレッキングがてらに訪れることができるのも魅力だ。

【準備】
・強力な懐中電灯。または、それに類するもの。
・滑らないように靴底にきちんと溝がある靴。
・ツバメの糞がかかっても良い服装。
・カメラ。
・お金。
・鼻栓。



ニア洞窟。(ミリ)

ニア国立公園は4万年以上前に、洞窟内に人間が住んでいたという。
また、非常に大きく歴史の深い洞窟が3つ続いているという。

世界遺産に選ばれている「グヌン・ムル国立公園」も気になるなぁ・・・。と思っていた。
けれどもガイドブックには飛行機でないと行けないと書かれている。それだと予算的にどうもキツイ。
まぁ、同じ洞窟だし、マレーシアのもう1つの世界遺産キナバル山にも登る予定だし、という安易な考えでニア洞窟に行くことに決定した。ツアーに申し込まなくても、車を乗り継げば自分たちの足で行けることも魅力のひとつだ。

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1つ目の洞窟(トレーダース洞窟)は、つい最近までツバメの巣の採取(中国料理に使われる)として使われていた。入口は広く光もきれいに差し込んでいて、緑色の苔がきれいに映える。写真を撮るには一番最適な場所だ。
頭上には高さの異なる岩々が逆三角形の形で垂れ下がる。そこからは鍾乳洞らしい姿で少量の水を落としている。

その中を歩いていると、自分は探検家になってしまったような気になる。上下左右とも岩に囲まれているのだ。
規模こそそんなに大きくはないが、洞窟に入る第一歩にふさわしく、その偉大な美しい姿を目にすることができる。

トレーダース洞窟
 

次の洞窟に入る前に、4万年前の住居跡が見られる。太陽の光もうまく入る平らな場所だ。
あちこちに石で囲った「部屋」みたいなもの、火を使って料理するような場所がある。何となく生活が見えてくるようでおもしろい。4万年前なんてひたすら遠い過去の話で、そんなものがまだ残っていることがすごい。個人的にはとても興奮してしまう遺跡だった。

4万年前の住居跡

2つ目の洞窟、グレート洞窟のスケールはすごい!
大きく、広く、高く、暗く、鳥のフン臭い、と雰囲気を伝えるとしたらこんな言葉たちだ。

自然の力に圧倒されながらも、全部まわるには時間がかかる洞窟内を2人で歩いた。
頭上はとても高く、天井が見えない。天井にも隙間があちこちに存在し、そこから雨の雫のようなものが降ってくる。それらが静かな洞窟内に「ポチャーン」と落ちる音がまた雰囲気ある。

だんだん道が暗くなってきた。もともとオフシーズンで観光客も少ない。前後左右自分たち以外はいないという暗闇が続く。しかも階段を下に下に下りていかなくてはならない。閉ざされた暗闇へ入っていくというのは何とも嫌〜な気分だ・・・。懐中電灯だけを頼りに歩いていくので、お先真っ暗で不安なのだ。そして、「ポチャーン」という音。雰囲気があるだけでなく、気持ち悪い。まるでお化け屋敷だ。

ここでは今現在もツバメの巣の採取が行われている。(季節外のようだけど、観光客より多い人数の労働者が働いていた。)採取が一番多いのは入口と出口のやや明るめの開けた場所だ。100mはありそうな天井まで、命綱なしで上がっていく姿にはひたすら恐縮だ。長い梯子を使い上まで登り、天井にある「穴」のようなところに身体ごと入る。取れた巣は梯子づたいに下に落とし、下にいる人に受け取ってもらう。
命を掛けての仕事はやはり収入が多いようだが、この仕事をする人を尊敬してしまう・・・。

3つ目の洞窟は入口付近までしか入れない。
ここの洞窟内では、昔の壁画が残っているのを見ることができる。
よく見ないと分からないが、壁一面には人形を描いたような文字などが見える。まったく理解不可能だけれど、文字らしきものが大きく書かれていた。
また、この時代はカヌーを棺桶にしていたらしいが、そのカヌーの一部が無造作に置かれていた。その形は割ときれいに残っていて少し不気味だった。

ペインテッド洞窟に残る約1000年以上前の壁画。人が踊っている??

小さなカヌー型の棺桶の跡。よく見ると原型が分かる。これも遥か昔のもの。



ミニコラム

++入域料++
訪れる観光客が少ないためか、入域料の支払有無のチェックはほとんど行われていないようだ。

窓口によらずに、直接洞窟への道を進めば、今は古ぼけている
かつての料金所をすぐに通り過ぎてしまう。



臭い。強烈なカレーのような刺激臭。(ミリ)

臭い!臭い!

洞窟に近づくに連れて、遠く離れた場所にいても異臭が漂ってきた。

「何だろう・・・カレーの臭いだろうか?」
「違うんじゃないの。こんなところで。」

洞窟の入り口にてそれは明らかになった。
巨大に大きく口を開けたその洞窟の神秘的な風景とは裏腹に、地面には大量のツバメの糞の山ができていた。多くは既に古くなり土に返りつつあるようだが、余りの大量さゆえに鼻を刺激するその威力はすさまじい。糞の上を多くの人が歩いた足跡が続いている。皆、少しでも糞を避けようと比較的低い部分に天井がある場所を通る道だ。

糞だけでなく、それらにカビが生えたり腐ったりしている臭いも混ざっているようだ。そして、大量の糞がそこにあるからには、新たに上空からそれらが供給されるのも道理だ。

ヒューッ。ペチャッ。

空から降ってくるそれらを、上空を眺めつつ避けて進んでいく。
ゲームのようだが、上空を眺めているので当たった場合にはゲームオーバーではなく、糞の顔面直撃となる。ある意味ゲームオーバーの方がありがたい。

洞窟内には糞だけでなく、多くの水滴も落ちてくる。果たしてソレが糞なのか、水なのか頭を悩ませてしまう。しかし、頭を悩ますよりは避けたほうが良いので上を眺める。上ばかり眺めていると、濡れて滑りやすくなった道の上ではとても危ない。そんな場合、泰然として些事に頭を悩ませずに進むことができると人間として・・・失格だろうか?

洞窟は奥へ奥へと続く。通常は3時間掛かるコースであり、のんびり歩けばさらに時間は掛かる。しかし、途中でお腹が減ったからといって食欲を出すのも難しい。勇気を振り絞って口にモノを運んでも、異臭が間違いなく近寄ってくるのでなにか誤ったものを口に入れてしまったのではないかと確認しなくてはならない。

洞窟を見終わる頃には、洞窟の素晴らしさとは別にあることも強烈に学んでいる。

「ツバメの糞も臭い。」

洞窟とは別れがたく、臭いとは早くオサラバしたい微妙な気分が漂う去り際なのであった。
ちなみに、洞窟を出たあとは、自分たちに臭いがついているのではないかと気になるはずです。そして、それは気になるだけではないかもしれない・・・

ともかく、洞窟を離れた今となってはとても良い思い出なのだ。



●ツバメの巣はおいしいの?(ミリ)

ツバメの巣はおいしいのだろうか?

貧乏人である私は、ツバメの巣を口にしたことがない。
洞窟を訪れる前に、サラワク州の州都クチンにある博物館でツバメの巣の特別展示を見てきた。しかし、どうしてもおいしそうに見えなかった。外見に影響される私の味覚は、骨付きの肉や内臓系の肉も嫌いだが、ツバメの巣も同様に何か汚いもののように見えてしまうのだ。

掃除してきれいにした後のものを見ても、今となってはなんとなくあの臭いイメージを思い出してしまう。
中国人などは本当に何でも食べる。そして、珍味を愛する民族なんだなぁ〜と感心してしまう。

洞窟へ行く途中では、採りたて(?)のツバメの巣も販売されている。それは、もちろんそのままでは食べられないのかもしれないが。

ツバメの採集は、長い棒をつなぎ合わせた棒(数十mある)を狙った天井付近の場所に立てることから始まる。数人掛かりでロープなども使い、かなりの時間をかけて棒を立てる。回りでは4方から棒が倒れないようにロープを引っ張っているのだ。1本ずつの棒は簡単につなぎ合わされているだけなので、私たちが見るとそれを登ることなどはできそうもない。
ともかくも、それらの棒を使い数十m以上も登る。さらに天井部では、棒を離れてツバメの巣の採取をする。天上部では、そのままでは足で体重を支えることはできない。よって、漢字の「土」の字のような形をした器具を木で作って利用している。これも、簡単に作っているようで、そこに体重だけでなく命を預けるのはとても恐ろしいように見えるのだが・・・。
ニア洞窟は鍾乳洞であり、天井は平らなわけではない。よって、多くの起伏やでこぼこがあり「土」の上の部分の横棒を横にして(平面に書いた「土」の漢字を横から見れば、1本の棒に見える。その状態なら、細い場所に差し込むことは可能だ。)狭い入口に突っ込み、広くなっている内部で回転させる。そうすると、漢字の「土」の字のような形をした器具に乗ることができるようになるのだ。
言葉での説明は難しいが、原理としては天井にぶら下げる電気(電灯)の取り付け方と同じだ。回転させることによってひっかけて落ちないようにしている。

ツバメの巣の採取で最上級の品の場合にはUS1,000ドル以上/kgの収入があるらしい。マレーシアのボルネオ島では、それは金鉱を掘るような作業なのだろう。ちなみに、危険な作業であるから事故は当然のように起こっているらしい。

そのように命を賭けて採られたツバメの巣を、食卓に並べることのなんと贅沢なことか!?

 

洞窟へ行くには苦労する。最終バスは15:30。(ミリ)

ミリからバトゥ・ニアという街へは1日6本のバスがある。
私たちはバス待ちをしている時に、ミニバスの運転手に誘われた。そのミニバスは路線バスと全く同じ料金。
エアコンがないのでダラダラ汗をかいてしまったけれど、無事にバトゥ・ニアに到着した。ちなみにこの路線は道が非常に悪い。ガタガタ左右に揺れる車体に酔いを感じる人も多いことだろう。

バトゥ・ニアから公園までは船かミニバス、タクシーのどれかで行けると「地球の歩き方」にあった。
せっかくなので船で行こうと思い、川の方へ行き小さいボートを操縦しているおじさんやその辺の人に聞いてみた。けれどみんな、「ない」か「あと10分待て」とのこと。10分以上待っても来る気配はない。残念だけど暑いし、仕方がないのでタクシーで公園へ向かった。

帰れない!
タクシーで着いた喜びで、そのまま公園内に入ってしまった。よく考えてみると公園にタクシーはいない。送ってきたタクシーも、すぐにそのまま街に戻ってしまうようだ。予想通り、帰路の公園前はもぬけの殻だ。しかもバトゥ・ニアからミリに戻るバスの最終は15:30。あと30分弱しかない。

手段として考えられるのは、バスが通る大きい通りまで歩き、バスを捕まえることだ。
インフォメーションのスタッフにいろいろ聞いたみた。だが、それらは不可能だということが分かった。バスが通る大きい通りはバトゥ・ニアの先なのだ。それまでの道はド田舎。バスも通らないということだ。
再びインフォメーションのスタッフが確認してくれたが、近くに私たちを運んでくれる車もタクシーもはいないらしい。
時間は着々と進んでいく。焦りだけがつのっていくばかり。

次は、その辺にいる船にチャーターを交渉することにした。
渡し舟のお兄さんに聞いてみたが、即、不可の返答。

最終手段、諦めの手段として私たちはバトゥ・ニアの街まで歩き出した。通常約45分の道のりを約25分前に出発した。洞窟内は広く、たくさん歩いて疲れていたこともあり、過酷な歩きだ。暑い中、途中走ったりしてゼイゼイハアハアしてしまった。

結局、最終バスはいなかった。

半分諦めていたけど、走った(少しだけ)ので残念無念だ。
15:30という最終は、普通に考えたらすごくツライのだ。朝早く出て、洞窟も早足で済ませた私たちでさえこうなのだ。もし、最終バスがあと3時間遅ければ、公園から少し歩いたところにあるロングハウスを見に行けた。(他地域のロングハウスは、ツアーで申し込むのでお金が高くかかる。) バスに乗らずとしても、公園からバトゥ・ニアまでの徒歩45分の道のりはゆっくり見れば興味深い場所だ。ド田舎ののんびり猿飼い風景を生で見れる。走らずに済んだだろうし。

Travel Notes

ニア洞窟の地図
(Entry Permits & Fees)

直接に公園内にある管理窓口に訪れると、入域料を支払える。
また、洞窟内部のちょっとした地図をもらえる。他には洞窟や自然に関する小さな展示コーナーと、洞窟の疑似体験コーナー(?)がある。洞窟コーナーについては、かなりできが悪い。

There is a normal entry fee for all National Parks in Sarawak. Photo permits are also required. Check with the National Parks and Wildlife Offices in Miri or Kuching, or with the Sarawak Tourism Board, for the latest fee structure. Day trippers to Niah can obtain a permit and pay any fees at the Park Headquzrters.

(Getting there)

実際に訪れて思ったお勧めの行き方。お金に余裕があるなら、タクシーが1番。チャーターせずとも、往復にタクシーを利用すれば良い。
帰りの時間を気にせずに、洞窟だけでなくロングハウスも訪れたりできるのはタクシー利用だけだ。他の手段の場合は、何かと時間に追われることになる。

Niah is within easy reach of both Miri and Bintulu.

From Miri:
Syarikat Bus Suria(tel: 085-434317/412173) has a regular bus service to Batu Niah from the Miri Bus Station. The journey time is 1 hr 40 mins. share taxis from the bus station are available, as are regular taxis, which can usually be chartered on a daily basis. A number of tour operators can arrange guided tours to the park. Self-drive cars are also available.

From Bintulu:
Syarikat Bus Suria(tel: 086-335489) has a regular bus service to Batu Niah from the Bintulu Bus Station. The journey time is 2 hr. share taxis from the bus station are available, as are regular taxis, which can usually be chartered on a daily basis. A number of tour operators can arrange guided tours to the park. Self-drive cars are also available.

From Batu Niah to the Park Headquarters:
The Park HQ is about 3km from Batu Niah. Chartered taxis and tour buses will take you straight there, but if you arrive by bus or share taxi, you have three choices. A motorised longboat from Batu Niah to the park HQ brings you through delightful jungle scenery. A taxi from Batu Niah is not so interesting but a good idea if it is raining. if you are not too heavily burdened with luggage, the Park HQ is a pleasant 45 minutes stroll along the river bank.

Sarawak tourism Board
http://www.sarawaktourism.com

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ミニコラム

++WEB++
NIAH NATIONAL PARK SARAWAKU(Sarawaku Tourism Board)のWEBアドレスは、
http://www.sarawakutourism.com/
です。